新ちゃんの へらへら日記


2020年7月〜2020年9月

2020年7月

 「繁昌亭再開。初出番!」(2020/7/10)
 
  再開・繁昌亭昼席。7月16日(木)14:00〜に出番を戴きました。お越しになれない方も、有料(1,500円)で、ネット配信でご覧戴けます。当日の生配信だけでなく、見逃しても2日間は有効。いつでも都合のいい時間に観られます。繁昌亭に来られたことの無い方にも、寄席の楽しさを味わって戴けます。新治@繁昌亭、ぜひお楽しみください。何とぞよろしくお願い致します。
 「いよいよ明日です!」(2020/7/17)
 
 [NHKEテレ1]「雪冤(せつえん)」7月18日(土) 23:00〜 24:00、再放送:7月23日(木) 0:00 〜 1:00、の放送に関して、「狭山パンフを読む会」の事務局より、連絡がありました。誠に意義深い放送だと思います。ぜひご覧くださいませ。そしてこの情報のお広めにご協力ください。何とぞよろしくお願い致します。(露の新治拝)

 (番組の詳細はこちらから。MORI)
 「第五回うずみ火寄席。」(2020/7/23)

 動楽亭にて、第5回うずみ火寄席。番組は、「前説」・新治、智丸、「狼講釈」・新幸、「悋気の独楽」・水野晶子(愉かい亭びわこ)、「鼓ヶ滝」・智丸、(お中入り)、「トーク(命日に黒田清さんを偲ぶ)」・矢野、水野、「竜田川」・新治。前説で、「智丸さんのお父さんは、元読売黒田清軍団で、窓友新聞の記者。智丸さんは詩人。」と紹介しました。明るいお客さまで盛り上がりました。

 「第24回露新軽口噺。」(2020/7/27)

 動楽亭での「第24回露新軽口噺」。番組は、「ちりとてちん」・新治、「鹿政談」・新幸、「雪の旅笠」・新治、(写真タイム/〜お中入り〜)、「淀五郎」・新治。お客さまは31人+常連で、先日惜しくも亡くなられた高田早苗さんが、遺影にてのご参加。高田さん、長い間、お支え戴きありがとうございました。そちらでゆっくりお休みください。そして、ご家族を見守って下さい。遅かれ早かれ、いずれまたそちらで再会させて戴きます。合掌

 「南陵先生。」(2020/7/30)

 今日、7月30日、旭堂南陵先生が亡くなりました。今月初めに「入院され、かなり厳しい状態」と聞いてました。早すぎます。
 40年ほど前、私が林家さん二で、上方落語の世界で根なし草状態だった時、拾ってくれたのが南陵先生(当時、南右から小南陵になったばかり)でした。地域寄席の先駆者「グループ寄席あつめ」の皆さんに引き合わせて戴き、そこで、文福、仁福、南鱗(南光)、南左衛門(南学)の師匠がたと知り合いました。高松の西日本放送のレポーターをバトンタッチさせて戴き、たまに高松で合流した時は、ライオン通り、古馬場と夜の町をお供させて戴きました。カラオケで岡晴夫を歌うのが好きで「岡晴夫を偲ぶ会のお店、りょう」によく連れて行って貰いました。
 とにかく、博学で「なんでも知ってる」という感じがしました。「あんだけ毎日飲み歩いてて、いつ勉強してはんねんやろ」と思うぐらい、よお飲んで、よお本を読んではりました。参議院議員に当選された時は、ほんまに嬉しかったです。ずっと強気で生き抜かれまし
た。腰がひけっぱなしの私には、まぶしい存在でした。
 私の「柳田格之進」は、南陵先生から戴き、サゲだけ付けさせて戴いたものです。御旅寄席に呼んで戴き「柳田をやれ、仲蔵を聞かせてくれ」とリクエストを戴きました。「仲蔵はな、ほんまは煙草入れやなしに、脇差しを伝九郎師匠からもろたんや。そやから、脇差しにかけて『元の鞘に納まった』というサゲでどうや?いっぺん、それでやってくれへんか?」。やらんままになってしまいました。お旅寄席の打ち上げで「男の花道」の話になり、昔見た成駒屋の芝居を思い出し「男の花道て、ええ話ですね」と言ったら「やってみるか?」と言われ「はい」と言ったら、三日ほどして、台本が届きました。べろべろやったのに、そんなとこはほんまにきっちりしてはりました。ずぼらな私は未だに、男の花道に手をつけてません。
 「芝浜」を大阪に移すに当たり「大阪は金貨が流通していて、銀貨は無かったんと違いますか?」と聞いたら「そんなことはないはずや」と言われ、あとはカラオケのドガチャガでそのままになりましたが、翌日、きっちり、以下のショートメールが来ました。「一分銀は幕末に発行されてます。二分銀があるかどうかもう少し調べてみます。」もう少しとゆうてる間に、亡くなってしまいはりました。まだまだいろいろ教えて戴きたかったのに。「福若(桂福若)は、元気でやってんのか?また、御旅寄席に出てくれとゆうといて」。これが最後の電話になりました。
 コロナで自宅待機。反省することが多々あり、文字通り自粛している中、頼りにしていた南陵先生の死です。先日亡くなられた笑福亭鶴志師匠もそうですが、言葉は荒いけど、二人とも繊細で、私にはやさしかったです。頼もしい二人にバタバタと逝かれてしまい、寂しくて、寂しくて。体の力が抜けてしまいました。鶴志師匠、南陵先生、おつかれさまでした。ごくろうさまでした。もう、絶品の「長短、平の陰(鶴志)」も「鬼あざみ(南陵)」も聞かれへんのですね。悲しいです。ため息が止まりません。「テント、雅、仁勇、福車、慎悟、たまる、三弥、三金、鶴志、南陵」こんだけ続くと、向こうへ行くのは、いずれ仕方ないことなんやと思えてきます。
 南陵先生がいなければ、今の上方講談は無かったと思います。

2020年8月

 「じゅとう屋露新落語会。」(2020/8/22)

 今日の寄席が今月三回目の外出で、前の二回がお葬儀に参列。なんともいえない寂しい夏。そんな中、じゅとうやの露新落語会は、いい汗をかかせて戴きました。
 番組は、「金明竹」・新幸、「船弁慶」・新治、(写真タイム・お中入り)、「歌(お富さん ?バージ ョン)」・新幸、「大丸屋騒動」・新治。
 お客様30名。ありがたく勤めさせて戴きました。一席目の船弁慶は、自宅待機のブランクで落語体力と落語勘の衰えを感じる高座となりました。「稽古百ぺん、板(高座)いっぺん」と五郎兵衛はよく言ってました。ただ、二席目の大丸屋騒動では勘も戻り、おちついてやらせて戴きました。「お客さんの前でしゃべることの大事さ、ありがたさ」が身にしみました。
 次は、8月28日(金)繁昌亭夜席「91%の会」です。これが今月最後の高座になります(2回だけかい!?)。私は久しぶりの「狼講釈」です。ぜひお運びください。

 「91%の満足度落語会(第6回、最終回)。」(2020/8/21)

 「91%の会」、ありがとうございました。コロナもあり、一応けじめをつけようということで最終回となりました。手前味噌ですが「いい会」だったと思います。最終回なので写真を撮りました。次回繁昌亭にお世話になるのは、9月8日(火)の昼席。トリは桂勢朝さんです。ご無理の無い範囲で、何とぞよろしくお願い致します。配信もあります。こちらもよろしくお願い致します。
看板
和女、福楽、新治、文鹿、雪鹿、新幸(敬称略)
ねた帳

2020年9月

 「繁昌亭昼席、よろしくお願い致します。」(2020/9/3)

 9月8日(火)繁昌亭昼席(14:00開演)に出番を戴いてます。客席数半減での公演のため、「有料ライブ配信(当日23:59まで視聴券購入可能)」、「空席活用キャンペーン」等も引き続き行っております。併せてよろしくお願い致します。

 「第9回ここいき亭露新落語会。」(2020/9/4)

 2020年9月4日(金) 奈良市の落語喫茶古々粋亭にて、「第9回ここいき亭露新落語会」。
 昼席番組は、「道具屋」・新治、「青菜」・新幸、「転宅」・新治、(写真タイム・お中入り)、「皿屋敷」・新治。お客様25人。夜席番組は、「時うどん」・新幸、「禁酒関所」・新治、(写真タイム)、「牛ほめ」・新治、(お中入り)、「ねずみ」・新治。お客様17人。
 衣装が、前回は絽、その前の3月は袷。今回は単衣(ひとえ)。ぼんやり過ごしている間に、時は過ぎ去って行きます。その早さにとまどいます。ありがたく勤めさせて戴きました。

 「第二十五回露新軽口噺。」(2020/9/11)

 9月11日(金)、動楽亭にて、第二十五回露新軽口噺。番組は、「崇禅寺馬場」・新治、「鉄砲勇助」・新幸、「たちぎれ」・新治、(お中入り)、「大丸屋騒動)・新治。お客様 25人、ありがたく勤めさせて戴きました。

 「訃報 東北笑生会・増子髣搦亦キ逝去のお知らせ。」(2020/9/13)

 東北笑生会の活動をお支え戴いた皆々様へ。
 NPO法人東北笑生会の理事長、増子隆さんが、8月14日に亡くなられました。私、新治とは高校一年生同級で出席番号が続きというご縁。若くして、人工透析の身となり、以来30年、週2回の透析をしながらよく願生って、生き抜いたと思います。高校同期の誇りです。みなが、彼の強く生きる姿に励まされて来ました。東北笑生会には立ち上げ時から誘われ、いっしょに活動をしてしてきました。透析のしんどさなど一度も口に出さず、いつもアホなことをゆうて、機嫌よおしてる男でした。2日前の12日、電話で話をしました。透析のための血管補強の手術で入院中で、14日は退院の予定日でした。それが命日になってしまいました。その日は、お孫さんのお誕生日でもあるそうです。残念です。東北笑生会の活動をお支え戴きました全ての皆さまにお知らせ致すと共に、今までのご支援に心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。今後の活動は、副理事長を中心に理事でで進めて参ります。何卒よろしくお願い申しあげます。
 以下は、東北笑生会からのお知らせです。

 「第288回敦賀落語の会。」(2020/9/27)

 コロナで総崩れの中、いろんなハードルを乗り越えて開催して戴きました伝統の落語。ほんまにありがたい会になりました。不安もいっぱいの中、準備して戴きました世話人様、お越し戴きましたお客様のおかげです。ありがとうございました。
 番組は、「金明竹」・新幸、「紙入れ」・新治、「太神楽曲芸」・豊来家幸輝、「猿後家」・新治、(お中入り)、「大丸屋騒動」・新治。
 「大丸屋騒動」はこの会では初の演目。聞き上手のお客様のおかげで、のびのびとやらせて戴きました。「とき呼べ、とき呼べ、おとき、呼〜べえ〜」のみえのところで拍手を戴いたのは初めてです。最初に手をたたいて戴いた方に大感謝です。粋なお客様で助かりました。改めて「落語は、噺家、お客さま、そして下座の三者で作り上げるもの」なんだと実感しました。
 また、ツイッターでに「ふくいらくごごよみ」さんが「脳内映像は『伊勢音頭恋寝刃』風」と書いて戴き、驚きました。そうなんです。「大丸屋騒動」はおっしゃるとおり、師匠五郎兵衛が歌舞伎「伊勢音頭恋の寝刃(いせおんどこいのねたば)」を下敷きにして、自分の型をこしらえたものです。そこに気付いて戴き、さぞ五郎兵衛も喜んでいると思います。ありがとうございます。五郎兵衛は「大丸屋騒動」を演る時、主人公の福岡貢に、そして、松嶋屋になりきっていました。福岡貢の姿が「白絣に、黒の紗の羽織」です。それでこのネタをする時には、そのような衣装を着なさいというのが教えでした。また、「盛り塩が ひざをくずして 夜が更ける」も五郎兵衛自作の川柳です。そんな、師匠五郎兵衛の思いがいっぱい詰まった「大丸屋騒動」をさせて戴き、ほんまに幸せでした。ありがとうございます。
  

 ネタ帳です。今回のものと、第一回から第四回まで。ネタ帳は前座がつけるのが習わしですが、これらは全て師匠方の自筆。宝ものです。