新ちゃんの へらへら日記  


2009年7月〜2009年9月

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2009年 7月


(2009.7.1) 「33年ぶりの中国です!」

 上海は、25才の時、学生訪中団に参加して以来33年ぶりです。写真はその時のもの。いっしょに写っているのは、紅少兵の小学生たち。あのころは、四人組の全盛期でした。「為人民服務、万歳万歳毛主席、領導我們向前進」そして「造反有理」「下放」。革命中国を理想の国と考えていました。今の中国を見るのは、いささか抵抗感があり、今まで行きませんでした。けど、いざ行くとなるとやはり胸がときめきます。

(上海落語会のチラシはこちら)


(2009.7.2) 「33年前は髪の毛があったんや」

 改めて写真を見て、「若い時もあったんや」としみじみしてしまいました。何より髪の毛が! たかだか30年ほどで、この変わりよう。まことに人生は短いですね。しっかり、大事に生きていかなもったいないですね。今から33年はとても無理ですから。
 33年前、学生訪中団で一緒になったのが、落語会レポートを戴いたり、ホームページをリンクしてくれている森西栄治さんです。そして、訪中を支援してくれたのが、当時、日中友好運動を共にしていた東山さん(新治会三木支部長)です。ほんまに古い付き合いです。


    「今日の朝日新聞に記事が掲載」

 今日の朝日新聞の夕刊に、上海落語会の記事が載りました。私は残念ながらまだ見ていませんが、朝日新聞を読まれている方はお見逃しなく。よろしくお願いします。


(2009.7.3) 「朝日新聞の記事です。」

 写真入りで記事になりました。ありがたいです。シンアイ語学学院の公演が記事にならなかったのは残念ですが、また二回目をやり、記事になるよう願生ります! 地域と留学生の交流もりっぱな日中友好ですから。


露の 新治 独演会 in 上海」 については、こちらをどうぞ。


(2009.7.9) 「選挙の応援に行きました。」

 帰ってみると、奈良市議選挙の真っ最中。かつては5人いた社会党も、今は、社民党の岡田さよ子さん一人。夜間中学、解放教育、日中友好運動、環境問題。平和、人権、環境、生活。全ての候補者が選挙になると口にすることですが、ずっと、取り組んできたのは、社会党です。市民運動とともにあったのも社会党です。社民党になり、支持基盤の総評もつぶされ、苦しい状況ですが、まだまだ支持者はいます。香川や新潟など、たくさんの自治体議員を抱え、国政選挙にも挑んでいるところもあります。願わくば、小選挙区比例代表制反対を貫いた新社会党と社民党が一つになって、社会党が再建できれば、今のやりたい放題の弱者いじめの政治にストップがかけられるのではないかと思います。社民党願生れ!


   「福知山へ。」

 「九条川西の会」のジャーナリスト、瓜谷さんと梅田で会い、9月20日の講演について打合せ。瓜谷さんは、元読売新聞社会部の記者。黒田ジャーナルにも在籍しておられ、そのころ知り合いました。ハンセン病やHIV問題にも詳しく、本も著しておられます。今回、会の五周年ということで、私にご依頼戴きました。光栄です。そこで、村上春樹の小説「1Q84」の話になりました。何気なく読み出したら、すっかりとりこになってしまったとのこと。小説など何年も読んでいないのですが、ちょっとそそられました。二人でガード下の中華料理屋でランチを食べました。おいしかった、というより、私の口に合う味でした。
 大阪駅から、三田経由で福知山に向かっています。今晩は、福知山で願生ります!終わったら、福知山在住の桂三扇夫妻と会う予定です。


   「福知山市立三和地域公民館」

 夏場は日が長いので、まだまだ田んぼ仕事が終わりません。それで、今日の開演は19:30。皆さん、働き者です。のどかな自然いっぱいのところですが、人々はのんびりなんかしていません。早朝から激しい労働、その後駆けつけてくれるありがたいお客さまです。せいぜい笑って戴きます!


(2009.7.11) 「『平和を考える人権高座』のポスターができました。」

 「新聞うずみ火」主催、『黒田清さんを追討し、平和を考える人権高座』チラシができましたので、お届けします。ぜひ、皆様にお知らせくださいませ。8月8日(土)14:00〜、会場はJR芦原橋すぐの浪速人権文化センター。チケット1500円。番組は、「大道芸 がまの油」・吉次、「トークショー」・矢野宏、新治、吉次、伯鶴。(お中入)、「お笑い人権高座」・新治。チケットは新治までお申し込みください(メールでお知らせ下さい)。お笑い人権高座、決定版のつもりで願生ります。なにとぞよろしくお願いいたします。


(2009.7.12) 「日曜日。」

 昨夜はなかなか寝付けませんでした。落語会のチラシの段取りで遅くなりました。パソコンの前では、眠くてたまらなかったのに、いざ横になると寝付けません。十年くらい前から、寝る前に原稿を書いたりして頭を使うと眠れなくなります。悪い頭をムリに使うからオーバーヒートするのです。
 今日は、江嶋修作先生のお世話で、鳥取の郡家町で講演です。だから落語と、中国語を忘れないようにしなければなりません。積み上げてさえゆけばいいと思っていたら、忘れるということがでてきました。積み上げても、ほっといたらすぐくずれてしまいます。退化、衰えです。鈍るとかなまるとかではく、忘れるのです。若い頃は、久しぶりのネタでも、口から出てきました。今は真っ白になります。情けないです。けど仕方ありません。自分を過信しないように願生ります!

 今日は奈良市長・市議会議員選挙。市長選挙には、前回税金未納で落とされた元職が立候補しています。落ちてすぐ郵政刺客に手をあげ、選挙区では民主に負けましたが、比例区で復活、運良く国会議員として生き延びてきました。こんな人を市長にしてはいけない筈なのに、社民党は早々と自主投票を決めました。民主は独自候補を立て、国政の対決姿勢を市長選に持ち込みました。自治体選挙はそんなスッキリしたもんではありません。民主の市会議員を応援していても、市長選挙は民主でなく、元職を推すのです。地域の思惑、利害が複雑に絡み合います。一区現象が働けばそれも影響ないかも知れませんが。また、前回刺客に落とされた衆議院前職は、今回、その刺客を応援していると聞きました。市長に回ってくれると、自分が浮かび上がるということでしょうか?これが政治なんですね。これを嫌やなと思う気持ちと、ワクワクするほど面白いと思う気持ちが、正直私の中にはあります。ほんまに、ええかげんです。誰しもあとどれくらい生きられるかわからないのに、目の前の損得、勝ち負けで振り子のように揺れます。
 かく言う私もそうです。何をだいじにして生きてゆけばいいか?やはり考えないといけないのですね。期日前投票をしてきましたが、奈良市民が、私も含めて目先の損得だけしか見ていないかどうか?今晩にはわかります。投票率と選挙の結果によって、わかると思います。


(2009.7.13) 「鳥取県八頭町 同和問題講演会」

 合併で八頭町になった旧郡家(こおげ)町公民館、なんと350人以上で満員! こうなりますと、盛り上がらざるを得ません。爆笑、爆笑で私もノリにノリました! 水平社宣言まで話ができ、久しぶりに会心のお笑い人権高座。ありがたい、ありがたい。ありがとうございました!
 成功の原因は、まず日頃の解放運動の積み重ね。そして関係者の意気込み!講演会を単なる仕事としてではなく、イベントとして積極的に関わり、楽しもうという気持ちがあります。その一つの表れが、このスタッフカード。遊び心があります。この気持ちが参加者に伝わり、期待感に迎えられ舞台に上がることができました。日本中の啓発関係者がこうであったら、税金も生きると思います。

ポスター
スタッフカード

 八頭町で何か所か、被差別地区に案内して戴きました。対策事業で道も整えられ、落ちついた家並みです。最大の収穫はこの、改革の碑のこの一文。同和対策事業を記念して建てられたもの。写真は裏側。『水平社運動は、人を人と思わない哀れな人間を救う運動である』ハッとしました。そうです。水平社、部落解放運動は、被差別者が自らの解放を期す運動であるとともに、加差別者を「人を人とも思わない」自己疎外から解放する運動なのです。ならば、救われる当事者の加差別側にとって、部落問題は、『自分の問題』であり、解放運動は『自分を解放する運動』です。願生って、当たり前! 願生ります!

改革之碑
改革之碑の碑文(裏)

 八頭町庁舎に、部落解放の文字が! 『部落解放・人権政策を確立しよう』とあります。庁舎の正面にこの看板。これを維持することも運動だと思います。

部落解放・人権政策を確立しよう


(2009.7.16) 「奈良県天理市 天理中学で講演会」

 今日は、奈良県天理市、天理中学。学校寄席ではなく、お笑い人権高座です。天理は何度も来ていますが、ほとんど行政か、市の同和教育推進協の人権講演。そういえば、天理で落語をほとんどやっていないなァ(あかんがな)。どなたか、天理で落語をやる場を作ってください。昨年、天理教陽気ホール。今年になって、天理高校、そして今日、天理中学。ありがたい。
 会場は講堂。体育館でないのが嬉しい。生徒600人、先生、保護者60〜70人。時間は1時間。気合が入りました。「コンプレックスは自分差別。加差別を必要としない人間を目指す中で、自己変革をはたす。それが、願いに生きることではないか。自分の人生、自分が主役。」よく聞いて戴き、終わった時には、熱い拍手を戴きました。
 年は恐ろしく離れていますがきちんと語りかければ、それなりに集中して聞いてくれます。そしてよく笑って戴きました。ありがたい!


(2009.7.17) 「おっかけカレンダー(番外)」

 7月19日(日)13:00〜「自由学校ポポロ」に、大阪市立大学狭山実行委のメンバーとともに参加の予定。川瀬俊治さんの「水平社宣言の読み方」を聴講します。川瀬さんは「うどん学校」の仲間。当時は奈良新聞の記者でした。うどん学校にマスコミはいろいろ来ましたが、取材に来て、取材そっちのけで「生徒さんに勉強を教えていた」のは、川瀬さんだけです。そして、夜間中学生の立場に立ちきった深い記事をたくさん書きはりました。そしてそれは評判を呼びました。ほんまのジャーナリストの姿を見せて貰ったと思います。その後解放出版社に入り、あの「夜間中学生、高野雅夫」を世に送り出しました。主催者の吉田智弥さんとともに「奈良の知性」として尊敬する方です。ええ話が聞けることと思います。

 (番内)
 7月30日(木)9:45〜 山口県周南市(徳山駅前)「ホテルサンルート徳山」第35回「中・四国ブロックまことの保育大学講座」で講演します。近所の人聞きに来てやァ!


(2009.7.18) 「個人営業の功罪」

 朝からバタバタと用事を片付けました。フリーで、かつ個人事務所を持つほどでも無い芸人は、仕事の段取りを全て自分一人でやるしかありません。思えば30年以上よくやってきました。おかげで、現場へ行ってから「こんな仕事なら来んといたらよかった」ということがありません(いいこともある!)。全て自分で納得して受けて、責任を持って取り組みます。だから仕事が楽しい。その積み重ねのおかげか、景気の変動の影響を受けません。ということは、バブルの頃にも「ええめをした覚えも」ありません。
 一度、某放送局の営業から、中学校の周年記念行事の講演を頼まれました。行ってみると「正面に大きな日の丸!」。今ならもっとやわらかい言い方もできますが、私も若かった。「日の丸の前ではしゃべれない。帰ります。」と言い切りました。結果、日の丸は降りましたが、校旗まで降りてしまいました。(某関東の同和会の時には、日の丸といっしょに大会の横幕から、ぶら下がっているスローガンまで全部降りてしまった。主催者もキレたのでしょう)。気の毒なのは、局の営業担当。後はさぞ大変だったと思います。そんないやな経験が何度かあるので、「一切のプロダクションの仕事は受けない」と決めて今に至っています。おかげで日の丸の前で話すこともありませんが、大きな仕事は来ません。全県レベルのイベントは、業者に丸投げされます。すると必然的に私には来ないし、行けません。営業的には損をしてきたと思いますが、おかげで毎日「楽しく」仕事に出かけられます。今となっては、これでよかったとつくづく思います。だから、用事もありがたくこなせるわけです。


    「第10回 宝寄席」

 11:30に近鉄吉野駅着。狭山パンフを読む会のメンバーと合流。駅から歩いて宝の家(ほうのや)へ向かいます。狭山パンフを読む会は、大阪市立大学で狭山差別裁判糾弾闘争に取り組んできたメンバーで結成、活動を続けています。みんな中年のおじさんになりました。当初、狭山闘争がここまで長引くとは思いませんでしたが、石川さんの冤罪はまだ晴らされていません。
 日時が例年より2週間遅れたので、お目当てのアジサイの花がほとんどありません。みんなに申しわけない。30分ほどで山上。宝の家の美人女将の笑顔に迎えてもらいました。荷物を置いて近所の食堂へ。こんにゃくの刺身(山ふぐ)やゴマ豆腐でビールをゴクッと呑む。汗をかいた体にうまさがしみとおる! ゆっくり時間をすごし、宝の家に帰り、寄席の準備。ちょっと休憩していると、腹話術の千田やすしさんら他の出演者も到着。温泉でざっと汗を流していよいよ寄席本番です。
 最初に、森下社長がご挨拶。次に私が前説をして軽く笑って戴き、お祝い出演の千田さん、爆笑で私に。私は東京の小金馬師匠に習った「ふろしき」を演りました。いい感じで、豊来家玉之助さんの太神楽へ。見事な芸に歓声が上がります。
 そして、本日のトリ、桂つく枝改め五代目桂文三、「崇徳院」の一席。新治会事務局長AKがねさんが夫婦で来てくれ、高座の文三にご祝儀を!歓声と拍手がわきました。新治会中南和の皆さんも着ていただき、私もなんと「後ろ幕」を頂戴しました。
 遠くは浜松からのお客様もあり、宝寄席も定着してきました。


(2009.7.19) 「自由学校ポポロへ」

 吉田智弥さん主催の「自由学校ポポロ」に行ってきました。内容の濃い、前向きな、まさに「奈良の良心」のような人たちがお集まりでした。なにより嬉しかったのは、ホームページを見て、守口の学校の先生が駆けつけてくれたことです。一方的に情報を流すだけで、相手の顔の見えないネットというものに、まだまだなじめません。そこへ、初めて具体的な反応がありました。聞けば「どこまでも九条の会」の方。終わってご挨拶もせず、別れてしまいましたが、本当に嬉しかったです。走って来て戴いた○○さんに大感謝です。ありがとうございました。


 奈良の知性、吉田智弥さん主催のポポロに初参加しました。今まで参加できなかったのは、いつも日曜日のため。芸人は、土日からスケジュールが埋まります。初めてスケジュールが空き、その上今回は、「うどん学校」の仲間、ジャーナリストの川瀬俊治さんが「水平社宣言」を語ります。二重の期待を胸に臨みました。狭山パンフを読む会のみんなも誘ったのですが、大阪で和歌山カレー事件の集会が、「あの判決ってやっぱりヘン−和歌山カレー事件最高裁判決−」と題し、シンスゴ(辛淑玉)さんを迎えて開かれます。みんなはそちらへ行くというので、唯一こちらへ回ってくれたSさんと二人で参加しました。その前にちょっと時間があったので、春日奥山原生林(世界遺産)へ深呼吸に。前日の吉野山も世界遺産なので、これで世界遺産のハシゴです。
 会場の奈良自治労会館には1時前に到着。人数は20人ほど。知ったお顔もありました。初めに吉田さんが挨拶。たんなる挨拶ではありません。ポポロの意味、水平社宣言への思いなど、すでに話が深い。
 後を受けて、金井英樹先生の、「7月の歴史的記念日と、水平社運動の歴史的意義」。吉田さんと同じような知性を感じます。ファンも多いことでしょう。20人ほどで聞くのがもったいないような濃い中味です。
 「7月の歴史的記念日」は、その日に何があったかを羅列してゆくのですが、聞いていると、戦争と平和、そして人権の歴史が徐々に浮かび上がってきます。一年通して伺うと、かなりの知的ベースができるように感じました。
 そして「水平社運動の歴史的意義」。まず、この種のタイトルのお話で眠くならなかったことにびっくり。硬い話になるととたんに頭が拒否反応を起こす私なのに。一番印象に残ったのは「明治維新で即、天皇制国家が完成したわけではない」という、言われてみれば当たり前の話。私にとっては目からウロコでした。田代栄助という、やくざ(侠客)の親分を総理として「天朝さまとけんか」した秩父困民党。帝国憲法の前に、いろんな人が作った私製の憲法(私擬憲法)の存在。「なるほど、明治の初期は混沌としたせめぎあいの時代やったんか。そらそうやろな。線が引いてあるのは歴史年表の上だけで、パソコンのリセットみたいに、簡単に切り替わるもんやないよなァ」と、初めてイメージが浮かびました。
 「韓国併合と大逆事件」。「松方デフレ以来、被差別部落は貧しくなった」。「大逆事件で殺された僧侶、高木顕明(けんみょう)を除籍した東本願寺が1990年にその過ちを認め、名誉回復をした」。おそらく、真宗大谷派の同朋運動の成果かと思います。そして、融和運動から、それを乗り越えての水平社の宣言と結成。宣言文で、私も気になっていた「これらの人間を勦る(いたわる)かの如き運動」の「勦」という文字。「かすめる、ころす、ほろぼす」という意味でとても「同情の気持ちをもってやさしく接する。ねぎらう」という意味にとれません。私は、西光万吉が皮肉をこめて、敢えて否定的な字を用いたと思っていました。それを金井先生に質問したら、「そうではなく、当時はその字も使っていた(例えば、相馬御風も)。西光は『いたわる』という上から下への同情、哀れみではなく、被差別民衆自らの力で自己解放を期すことを願った」とお答え戴き、スッとしました。助けてもらうのではなく、自主解放を目指した。その道筋として、人間を尊敬しようとした。体が熱くなる話です。眠くならない筈です。
 そしていよいよ川瀬さん。まず最初の一行。「特殊部落民よ団結せよ」となぜ、当時の差別語で、人から言われたら徹底糾弾をやるというこの言葉を使ったか? これが、西光の「現状認識」重視の結果だと。そして、問題は言葉ではなく、言葉を使ってする差別であり、差別の意識だ。それを無くすために、敢えて「差別語」を使ったのだと。そして「長い間虐められて来た兄弟よ」にこめられた意味。「吾等の多くの感情が永年の圧迫によって如何にへしまげられているかということの記憶(〜西光万吉・人間は尊敬すべきものだ〜)」と符号する。また2行目の「夫等のすべてが吾々によって、また他の人によって」と「自分達の責任も認めている」ことに注目。「こんなん、他にはおませんで!」と。確かに、大会宣言で、自分達の責任も認めているのを、私も知りません。みんな前のめりの勇ましいもんです。自身の青年時代の話もおりまぜ、熱く語る姿に、睡魔の入り込む余地はありません。ほんとうに、充実した「授業」でした。
 そのあと、各自が感想と疑問を出し合い、天理市議の吉井猛さんが、自らの生い立ちや、解放運動歴、奈良の運動の現状(県連の分裂)と現場の正直な気持ち。そして改めて、水平社宣言への思いを語って戴きました。とても議会議長も勤めたベテラン議員とは思えない、率直な語り口でした。解放運動に関わり、自己変革真っ最中の青年のようです。「自分を率直に語れる。」私は、これが「解放運動の力」だと思います。以前徳島で講演後、交流会がありました。徳島水平社創立のころを知っているおとしよりと解放奨学金を貰っている高校生が普通に熱く語り合っていました。テーマは「自分達の町と、自分たちの生き方、そして世の中をどう変えてゆくか」どこの自治会でこんな光景がみられるでしょうか?目がうるみました。それが解放運動です。そんな話が聞けるポポロは「いい学校」です。
 先日鳥取県八頭町のある地区で、同和対策事業完成の記念碑「改革の碑」を見てきました。裏にこう書いてあります。「水平社運動は、人を人と思わない、哀れな人間を救う運動である」まさにそうです。被差別者が、「加差別者にいたわられるのではなく、自主的運動によって、加差別をなくし、加差別者を加差別から解放する運動なのです。だからこそ、「人類最高の完成を期す」運動なのです。全ての人が、自分の問題として向き合う意味がここにあります。
 最近「同和から人権」という流れが主流になってきましたが、根元に「同和」を据えて、初めて人権が本物になると思います。「狭山」に関わり続ける中で、ほんまもんを目指したいと思います。


(2009.7.22) 「インディさん、願生っています!」

 第5回トリイ演芸席。大阪ミナミにあるトリイホール主催の寄席です。8月22日(土)1回目13:00〜、2回目16:00〜の二回公演。落語(林家市楼)、講談(旭堂南青)、腹話術(笑福亭笑子)、浪曲(春野恵子)、夫婦音曲漫才(おしどり)、太神楽(豊来家玉之助)他にも盛りだくさん。その中でインディも願生っています!どうぞよろしくお願いします。

(新治さんの出演はありません。 MORI)


(2009.7.24) 「今日の舞台」

 福岡県福智町、地域交流センターで19:00から、お笑い人権高座と落語。前のテーブルで立ってお笑い人権高座を。休憩を挟んで、後ろの高座で落語一席。ほんまに独演会。願生ります!

 キャパはなんと400!去年実績150(あかんヤン!)。後は祈るのみですが、只今外はどしゃ降り(あかんヤン!)。それから、他に行事が一つ(あかんヤン!)。合併してから参加者が減ってるらしい(ええ話、一つもないヤン!)。逆境に(のみ!)強い私は、ワクワクしながら、開演を待っています。

 福岡県全域に竜巻注意報が発令されたそうです。もお、とどめを刺された気分です。逆境にのみ強い新治より。


 今日は、正直大変でした。普通の落語会なら中止になるところですが、人権の集いということで強行されました。人数は150人ほど。豪雨の中、ほんまによく来て戴きました。大感謝です! 普通なら、私もはじけるのですが、お客様が緊張しているのと、会場が広すぎるのとで、受けません。近来まれに見る、しんどい仕事になりました。町内で土砂崩れがあり、職員が途中で呼び出されたり、市民が役場に避難してきたり、皆さん浮き足立っていました。それを押さえきれない、私の未熟さです。力不足を痛感しました。その時は、それなりにやったと思っていましたが、後から考えると自分でも情けないくらいでした。ほんまにしんどい一日でした。逆境に弱い新治でした。


(2009.7.25) 「この雨は半端ではありません。」

 昨日、私が訪れていた福智町で、土砂崩れでお一人亡くなられたことを知りました。お気の毒です。お悔やみ申しあげます。ほんまに大変な状況だったのですね。受けるとか受けないとか、お客さんが来るとか来ないとか、そんなことを言っている場合ではなかったようです。皆様、この雨は半端ではありません。ご注意くださいませ。各地で災害に遭われた方、お見舞い申しあげます。


(2009.7.28) 「阪神電車の社内講演会。」

 野田阪神駅の阪神電車本社にて、社内講演会。おもしろいことに「野田阪神駅」は、阪神電車ではなく市営地下鉄の駅です。考えれば当たり前。阪神電車の駅は、いちいち阪神とつけんでも全て阪神です。社内人権研修の一環で、最初にセクハラについての学習がありました。
 セクハラ学習はアンケートから。「デートに誘うなど男女個人間のことはセクシュアルハラスメントのは直接関係がないと思う。」 「多少の性的な冗談・からかいは、笑って受け流すくらいの度量が女性にほしい」 「ミニスカートで出社する女性は、自らセクシュアルハラスメントを招いていると思う」などなど(それぞれ、「セクハラになると思う 思わない」で答える)。昔なら「当たり前」だと思っていたことが、問題にされています。言われてみれば、確かに問題。逆の立場で考えてみたら「不愉快」であり、男性の勝手な言い分になります。ただ。微妙な感情で左右される部分もあり、丁寧に考えなければなりませんが、今まで見過ごしていたことを、はっきり指摘されるのはありがたいことです。
 あとを受けた形で、お笑い人権高座。硬い雰囲気は社内研修では経験済み。先日の豪雨のような非常時ではないので、徐々にほぐれ、いい雰囲気で終わることができました。

 阪神電気鉄道に敬意を表して、タイガースカラーで! ちなみにこの傘は、帰り道にどこかへ忘れてきてしまいました。


 その後、某落語家と稽古。ぼちぼちですが、私のネタをやりたいという人がでてきました。そのネタが認められたということで嬉しい限りです。ネタは「紙入れ」。稽古をしていると、師匠五郎兵衛に稽古をしてもらった時の情景が浮かんできます。今までにおすそ分けしたネタは「紙入れ、ごんべえ狸、兵庫舟、七段目、狼講釈、ちりとてちん、禁酒関所」の七席。どうやらこのあたりが、私のラインらしい。もっと増やさなあかんのでしょうね。願生!!



2009年8


(2009.8.1) 「徳島県阿南市 富岡公民館」

 久しぶりの徳島です。お年寄りから子どもまで約200人。笑顔、笑顔でした。楽屋に懐かしい顔が。天理教同友社でビデオ制作をしていた魁生さん。現在教会長として、富岡で願生っておられます!今年になって天理高校、天理中学と講演に行ったので、話が弾みました。あちこち伺うと、たまに思いがけない出会いがあります。芸人ならではのありがたいことです。


(2009.8.3) 「大阪府大東市にて」

 北河内7市の人権研修会。市長と議会議長、それに人権団体の代表、文字どおりのトップ研修会です。この方々が、行政と民間の人権啓発を引っ張っていただきます。さすがに聞き上手。よく盛り上げて戴き、ノリノリの90分でした。
 8月8日の「黒田清さんを追悼する人権高座」のチラシもプリントして配って戴きました。ただ、8月8日のチケットは売れていません。いろいろ知り合いに案内を送りましたが、意外なほど反応ゼロ。僅かに預かったチケットもハケていない状態。やはり、有料のお笑い人権高座は、難しいのでしょうか? 当日、顔を見せて戴けるかもしれませんが、不安がよぎります。
 今日から四国、九州です。願生ります!


(2009.8.5) 「香川県丸亀市 富岡公民館」

 昨日夜に丸亀に入り、今朝から二ヶ所。先ずは、合併で丸亀市になった飯山町。新土前町長もお元気な顔を見せて戴きました。在任なんと11期! 新治会を立ち上げた時、いきなり大口会費を戴き感激。大いに勇気づけられました。
 さぬきうどんを満喫し、昼からは丸亀市民会館。中ホールで満員350人ほど。多い少ないではありません。満員がありがたい! 願生りました! 

役場の前に大看板。たまにこんなありがたいことがあるので願生れます!


 おかげで二ヶ所ともよく盛り上がって終わり、くたくたに疲れ丸亀駅に。すると駅にこの大看板! またまた感激! なるほど満員になるはずです。関係者の意気込みが違います。疲れもふっとびました! ありがたい、ありがたい。

 今日はこのまま、小倉経由で、福岡県添田町へ。明日は、午前中と夜の二回講演。ヒロシマの日に人権を中学生に語らせて戴きます。意気込みが空回りせぬように気をつけねば。


(2009.8.6) 「福岡県添田町のこの看板!ありがたや!」

 午前中、添田中学の皆さんに、人権高座と落語。今から、市民対象のお笑い人権高座。落語もやります!


(2009.8.9) 「奈良県当麻町竹内 夏祭り寄席」

 奈良県葛城市当麻町竹内(たけのうち)の夏祭り寄席。番組は、「ちょうず回し」・佐ん吉、当麻町にちなんで「相撲の神様」・純瓶、「腹話術」・千田やすし、「相撲風景」・新治、「太神楽」・玉之助。司馬遼太郎が大和一の風景と評した竹ノ内街道。そこに、芭蕉記念館があり、そこが会場です。たくさんお越し戴きました。ありがたい。


(2009.8.12) 「福島県、須賀川市のお寺にて。」

 ご住職のお気持ちで、初盆供養の法要に呼んで戴きました。けど黒の礼装で集まった40人ほどの(予定150人)檀家の人は、法要しか意識のない人がほとんどです。昔、小倉でもそんなことがありました。法要が終わったら、ぞろぞろ帰ってしまったのです。
 後の話への期待など全く感じられません。早く終わって帰りたいと顔に書いてあります。しかも持ち時間は90分。開始10分ほどで、ようやくほぐれだした時、女性が立ち上がり「この人たち三人は、全く耳が聞こえません。90分はムリです。帰らせて貰います。」 そらそうやけど、これで一割減。しかも、そのどさくさに何人かが帰ったので、2割減。前はガラ空きになるは、話の腰を折られるは、内心半泣きで残った30人ほどに、前に詰めてくださいと頼みました。すると気持ちよく詰めていただき、一瞬暖かい空気が生まれました。
 そこで先日の、福岡県と奈良県の経験がよみがえりました。「そうや、残ったお客様、聞いてくれるお客様を大事にしよう。」 あの時もそれでなんとか乗り越えられました。あとから考えたら当たり前のことですが、追い詰められるとできません。今日は立て続けの逆境の記憶が消えていないうちだったので助かりました。1時間なんとか笑って戴き、お中入。着替えて後半の落語の時には、20人ちょっとになっていました。それからは、はじけました。終わってみれば、ちゃんと仕事ができたという満足感。しかし楽屋に帰って、改めて「知名度ゼロ」の悲哀を感じました。「知名度無いのが致命的!」


(2009.8.13) 「ちりとてちん?」

 福岡県行橋市のM先生から、ちりとてちん?が届きました。おそるおそる開けてみると、おいしい明太子が入っていました。粋な方であります。ありがとうございました!


(2009.8.14) 「テント師匠。」

 お盆で、テント師匠と一心寺と四天王寺さんへ。共に父親の分骨が一心寺の仏様になっています。また、二人がお世話になった砂山さん(ギャグやシャレの達人)が亡くなって、四天王寺さんの太子殿で観音様になっているのをお詣りに。
 帰り道、オリジナルライターを見せてくれました。「シンガーソングライター、お静かカニ。」
 ところが、自慢のオリジナルライターがガス欠。仕方なく、墓参り用に買ったライターでタバコに火を点けていました。

テント師匠。
オリジナルライター。
墓参り用ライターで。

(砂山賢三、本名鎌田精教。シャレや川柳の作家で、井上ひさしと丸谷才一から「天才」と絶賛される。体が弱く、旧制中学を中退され、天王寺夜間中学に来て、生徒でありながら教えていました。奈良夜間中学設立運動で出会い、後に私を通じて文福さん、テントさんなどとも出会って戴き、なかよし会の一員。)


(2009.8.18) 「『てんま はなや』で痛飲!」

 今日は、文福師匠、マジックのワンダフルよしえさん、繁昌亭前の喫茶「ケルン」のマスターと四人で、皆さん行きつけの「てんま はなや」にて痛飲! トニー谷の映画ポスターがあるお店。内弟子時代、トニー谷にかわいがってもらった、テントさんをぜひ連れていかねば。


(2009.8.18) 「第三回ならまち寄席。」

 9月22日(火・祝)14:00から(開場13:30)、なら百年会館・中ホールにて、「第三回ならまち寄席」。 出演は、笑福亭順瓶、新治(落語)・豊来家玉之助(太神楽)・立山センター、オーバー(漫才)・林田麻友子(歌コロンビアレコード)・飛鳥桔梗(日舞)・日本舞踊一葉会。主催は、(社)奈良市商店街振興会で、木戸銭無料(ご招待)です。奈良市内の方は、お近くの商店街にお尋ねください。遠くの方は、新治会宛、メールにてお問い合せ下さい。


(2009.8.25) 「期日前投票に行ってきました。」

 投票所は人がきれません。熱気を感じました。政権交代の願いをこめて投票してきました。政権交代にあまり期待していませんが、このままだと、「今まででよかった」になります。不信任の一票です。比例区は、悲願の護憲、平和の議席をと、社民党に入れました。


(2009.8.29) 「秋田、本荘市にて。」

 ホテルからの眺めです。川の向こうは日本海。このホテルは、昔、文化庁移動芸術祭の公演で泊まりました。あの時いっしょだった、師匠五郎兵衛も、漫才の花寛太師匠もすでにいません。時の流れを感じてしまいます。昨日は、飛行機が飛ばずあわてましたが、主催者(曹洞宗秋田県宗務所)のお世話で、なんとか形をつけて戴きました。ほんまに飛行機はあてになりません。故障でも代替機を出さないのです。過去にも熊本へ行かず、福岡へ降ろされたり、高松のはずが松山空港に降りたり、伊丹に戻ったり(スケールの大きい遊覧飛行です)、けっこう泣かされています。もう懲りました。移動は極力陸路にしようと思います。 今日も秋田。由利本荘市のお寺でお世話になります。

 秋田県由利本荘市、赤田の長谷寺(ちょうこくじ)様。今日はここで、独演会。皆さんのお力で、のぼりが立てられました。のぼりがはためきます。ありがたい! 願生ります!

 まことに心地よい風に、見も心も洗われます。涼風吹き抜ける参道の石段を上がると、大きな観音堂が見えてきます。
 赤田の大仏さまは、日本三大長谷観音のひとつ。観音さまが、釈杖を持っておられます。

大きな観音堂
赤田の大仏さま

 奈良の北村タツコさん。毎年久米仙人寄席に来て戴き、今年も楽しみにされてました。一度お見舞いに伺い、寄席の当日に再度伺う予定でしたが、少し気になってその二日前に、「時間ができたので伺いたい」と連絡を入れたら、なんとその日の朝に亡くなっておられました。ご家族が「おばあちゃんの気持ちです」と贈って戴いた後ろ幕を、お供養になるかと思って本堂にかけさせて戴いきました。
 お客さまは80人。はじめは少し固かったのですが、徐々にほぐれて、ちりとてちんの最後では、理想的な盛り上がり。休憩をはさみ、その勢いで、狼講釈。満足感いっぱいで高座を降りることができました。秋田には、これで五度来ていますが、落語をしたのは、初めて。ありがたい、ありがたい。

お供養の後ろ幕
長谷寺本堂の高座

(2009.8.30) 「金毘羅さんで見かけたポスター。」

 桂三扇さんよりメールが届きました。「金毘羅さんの門前町で見かけたポスターです。」 我ながら別人です。【「元祖・中野うどん学校のポスター」だと思います。MORI】


(2009.8.31) 「24時間テレビと選挙。」

 24時間テレビに1円の寄付もせず、選挙の投票にも行かず、二日間、夜更かししてテレビを見てた人がいたとしたら、それを現代のアホというのでしょうね。劇場型社会の、なんにも参加しないお客さん。木戸銭(税金)だけはしっかりとられて。
 しかし、小泉は「自民党をぶっこわす」と言いましたが、実現しましたね。社民党、服部さん悲願の一議席。護憲、平和、反差別の一議席。大きな一議席です。東京の保坂さん、香川のまいださんが落ちたのは残念ですが、社民党は元気になりつつあります。前回の保坂さんの議席は、自民党が票をとりすぎたために、棚ぼた珍事で獲得した、おまけです。実際の実力は6議席。今回の7議席は、みずからの力。私は気楽に喜んでいます。希望を持って願生りましょう!


  「新潟県三条市、西明寺様。」

 曹洞宗西明寺様にて、弁財天芸能奉納祭。


2009年9

(2009.9.4) 「今年の彦八まつり。」

 上方落語のお祭り「彦八まつり」、今年は、9月5日(土)、6日(日)の開催です。我々は、「五郎兵衛だな」と銘打ち、「骨釣り」にちなみ缶ビール釣りと、ビールビン釣り、それに、着物、手拭い市をします。手拭い市は、五郎兵衛師匠のコレクションも出されます。掘り出し物があります。レアものは、オークションも考えています。会場の生國魂神社は、地下鉄谷町線・地下鉄千日前線の谷町九丁目駅からすぐです。ぜひ、お越し下さい。


(2009.9.5) 「彦八まつり。」

 彦八まつりの会場、生玉神社界隈は、寺町。そして有数のラブホテル街。写真、手前は有名なお寺、そして隣接してホテル。果たして人は、どちらで救われるのか?極楽往生するのか?人生を考えてしまう風景です。

 準備完了。そして彦八まつりが始まりました。準備の段階でもうへたへたです。

 オープニングは、咄家ブラスバンド「フォーンナ・アホな」。団姫(まるこ)はトランペット担当(団姫は右から二人目)。

 扇納祭。高座で使った扇子を納めて、お礼を言います。

 露の一門の出し物、「ごろべえだな」名物、骨釣り。いらっしゃい!


(2009.9.8) 「ありがたい、申し訳ない。」

 9月22日の「ならまち寄席」。キャパ430の百年会館中ホールに応募が1000人を越え、抽選になるそうです。二回公演にすればよかったという声もあがっています。抽選にはずれた方には申し訳ありませんが、無料招待とは言え、多数のご応募があったことは、ありがたいかぎりです。


(2009.9.12) 「博多さん喬を聞く会。」

 福岡市の「ふくふくプラザ」に、150人。番組は、「狼講釈」・新治、「寝床」・さん喬、(お中入)、「蔵丁稚(四段目)」・新治、「唐茄子屋政談」・さん喬。たっぷりの会でした。


(2009.9.13) 「パーレンス小野屋にて。」

 さん喬師匠、「野ざらし」の一席。笑いが爆発。ほんまに、オールラウンドプレイヤーです。脱帽です。


(2009.9.14) 「さん喬師匠との三日間。」

 本当に学ぶことの多い、三日間でした。完成されたネタの豊富さ、そして常に新しい工夫、ものごしのおだやかさ、周囲への気配り、お客様への対応。一番ありがたかったのは、咄家入門のいきさつと、小さん師匠の晩年のお話を聞かせて戴いたこと。五代目小さんがいかに大きな人間であったか、人間としての品位があったか。サシで人情咄を聞かせて戴いてるようなもので、目がしらが熱くなりました。
 落語会には、東京、横浜、香川、姫路、長崎からファンが駆けつけました。正直、驚きです。さん喬落語にそこまでの魅力があるということです。ほんまにすごいことです。そんな咄家に少しでもなりたいと思います。願いに生きたいです!


(2009.9.15) 「のれんの列車。」

 博多から、大分に向かっています。特急「ゆふいんの森」という列車。のれんがかかっています。客室も落ちついた雰囲気で、豪華な応接間でくつろいでいる気分です。


(2009.9.18) 「滋賀県マキノ常栄寺さま」

 滋賀県マキノの常栄寺さま、観音法要の演芸。浪曲の春野恵子さんと一緒でした。彼女は東大を出てタレントになり、テレビで売れて、その後浪曲師になったというステキな女性。三味線の人もまた若くステキな人で、古いイメージの浪曲界に光が当たってきました。私が前説、ちょっとぬくもって戴いてから、たっぷりの一席。たま屋、かぎ屋の花火師の話。初めて聞きました。その後、まくらたっぷりの「つる」を久しぶりに。子供さんもよく笑って戴きました。やりながら「これは、中国語では難しいな」と思いました。
 明日は、島根県松江日帰りです。チケットを買いに言ったら指定席売り切れ。どうしましょう!


(2009.9.19) 「松江にて」

 案ずるより・・・で、新幹線も特急「やくも」も自由席で座れ、おかげで快適に(とは言いがたい、日本一だと思う「やくも」の揺れでしたが)、大山も久しぶりに見て、無事松江に到着。おそばも松江で戴くと、なんか得をした気分になります。駅のポスターで、佐ん吉さんや雀太さん(カフェ落語)の顔も見て、なんか嬉しい気分で、島根中学に向かっています。

割ごそば

島根半島より日本海の眺め


     「島根県松江市 島根中学校。」

 文化祭で、生徒や先生のコーラス、教頭先生のクラリネット演奏、ブラスバンドを楽しみました。ブラスバンドでは、打楽器がかっこいいなと感じました。ずっと待っていて、一瞬の間をはずさず打つ、叩く。師匠の怪談咄で「き(拍子木の「チョン」)」を打った時の緊張を思い出しました。生徒さんも、保護者、地域の皆さんもよく聞いて戴き、手応えを感じながらの、お笑い人権高座でした。

宍道湖。夕日が美しいのですが、ちょっと早い時間です。


(2009.9.20) 「九条の会かわにし、四周年の集い」

 連休のさなか、木戸は500円。さてどれくらい来て戴けますか?

手作り看板。みごとな字です。「やはり手書きはいいな」と思う出来映え。ありがたい!

 こんなありがたいことはありません。連休のさなか、護憲、平和に150人、満員です!これは、気合いが入ります。爆笑とりにいきます!まずは、オカリナ演奏「一本の鉛筆」会場から歌声がわいています。

 今日の打ち上げは、高尚かつ上品な話で、私はずっと聞き役。秋の終わりに、かぼそい声で鳴くコオロギを「つづれさせコオロギ」というなど(あとは忘れました)。梁麈秘抄の「あそびをせんとや生まれけん、遊ぶ子供の声聞けば・・・」に節をつけて唄う人。知らないことばかり。他人の悪口も自己顕示も全く出てこない。「こんな人たちが、憲法をたいせつにし、九条を護る運動をしているのだなぁ」と嬉しくなりました。惜しむらくは、若い人が中心にいないこと。若い人にアピールしないのは、何が足らないのか?寄席もお寺も、相撲も護憲も、私が惹かれるせ界は、皆共通している。相撲なんか、他のスポーツに比べ一番若い世代が担っているのに、お客さんは若い人が少ない。出でよ若人! こんなフレーズがもうあかんのですね。新聞を読まず(とっていません)、テレビも見ない生活がもうだいぶ続いています。新幹線の電光ニュースで「酒井法子容疑者」と出て、「何をしたんや?」と思うほどです。いいとは思いませんが、新聞やテレビを見るのが、だんだんしんどくなってきました。若い人と一緒で、興味の無いことはしようと思いません。それに、若い人より残り時間も少ないのですから。やらないかんことをやるだけでも時間が足りません。パソコンが壊れ2ヶ月近くになります。それで、なにも不自由を感じません。あったら便利やけど無くてもいいもんやと思いました。


(2009.9.20) 「今日は、橿原神宮前です。」

 橿原神宮前の久米会館にて、敬老の集い。毎年お世話になって高齢、いや恒例の会。午前中、私が1時間ほど勤め、昼食。午後からは、漫才の、立山センター、オーバーさん、太神楽の豊来家玉之助さをが来てくれます。三組でにぎやかな演芸会になります。久米町老人会はしっかりした組織で、大半が久米寺の檀家。久米仙人寄席にも大勢お越し戴き助かります。毎年、お礼の気持ちで勤めています。
 写真は、久米会館にて。右から、玉之助、新治、センター、オーバー。願生ります!


(2009.9.22) 「奈良百年会館、ならまち寄席。」

 第三回「ならまち寄席」は、大成功でした。お客様は満足、主催者も満足。企画した私も報われました! 番組は、「犬の目」・純瓶、「漫才」・立山センター オーバー、「狼講釈」・新治、(お中入)、「太神楽」・豊来家玉之助、そして林田麻友子(はやしだまゆこ)歌謡ショー。お手伝いはおなじみインディ。お客さまの喜びが袖にまで伝わってきます。ほんまにありがたい!

 ならまち寄席が成功したのは、先ず各商街が、力を入れてくれたこと。おかげで、キャパの三倍の応募がありました。次に、出方の多彩さと、各人がきっちりプロの仕事をしてくれたこと。そして、日本舞踊一葉会(飛鳥流)の協力。それに百年会館の音響、照明スタッフの力。特に、林田麻友子さんの歌謡ショーの照明は、すばらしかった。曲の展開に合わせ、照明プランが作られ、効果的に具体化されました。見ていて感動してしまいました。「ちゃんと仕事をする。意欲的に仕事をする」楽しく生きるコツかもしれません。奈良百年会館の音響、照明スタッフに心からお礼を申し上げます。


 楽屋にSさん夫妻が、部屋見舞いのお菓子をどっさり持って来てくれました。二人は、昔、奈良テレビのディレクターとFD。一緒にいろんな番組を作った仲です。笑顔で話をしていると、夫が「息子が死んでしもてなぁ」とポツリ。二十歳の息子がある日、急死したのです。「お酒を飲んで寝て、そのまま。どこも悪いところはなかった。無呼吸になることはあったが」とのこと。人間として、もっとも辛いことの一つにさらされた夫婦は、いつもの笑顔でしたが、目がうるんでいました。かける言葉はありません。見つかりません。「神が天に召した」と言って、その死を受け入れられるのは、やはりある程度の年齢になってからです。元気な二十歳の息子の突然死は、むごすぎます。「新ちゃん、今日は笑わしてや」と言われても返事ができませんでした。長いこと生きてるとこんな悲しいことに出会ってしまいます。やるせないです。


(2009.9.23) 「豊岡にて、皿そばを戴く。」

 豊岡は、出石の皿そばです。私は7皿戴きました!


(2009.9.26) 「三重県伊賀市 第二回さるびの寄席」

 番組は、「竹の水仙」・旭堂南陽、「つる」・新治、(お中入)、「太神楽」・豊来家玉乃助、「歌」。インディ。、快調です! 伊賀市大山田、旧上野市比地岐のコスモスも見頃です。

豊来家玉之助、インディ、新治、旭堂南陽


(2009.9.27) 「吹田市岸部の長〜い地下道!」

 今日は、吹田市釈迦ケ池土地改良会館にお伺いしています。岸辺駅(駅名は岸辺)の長い長い地下道にびっくり! 320メートルあるとのこと。


(2009.9.28) 「広島県瀬戸田町、長光寺様。」

 昔は三原から船で通った瀬戸田も、今は「しまなみ海道」を車で。長光寺様は、曹洞宗のお寺で、宗祖道元禅師法要。午後2時から「お笑い人権高座」でたっぷりお笑い戴き、夜7時からは高座を作って一人会。出し物は、「つる」、「ちりとてちん」、「狼講釈」。ありがたいことに、夜も満員。午前中からの法要だったので、ほぼ一日をお寺で過ごした人もたくさんおられました。お寺が地域のものになっています。ありがたい一人会でした。


(2009.9.29) 「三重県伊賀市 ゴールドじんけんフェスタ」

 三重県伊賀市伊賀町、いがまち人権センターで、「ゴールドじんけんフェスタ」。出演は、「太神楽」・豊来家玉之助、「相撲風景」・新治、「マジック」・ミッチー純、「歌謡ショー」、韓昇龍(ハンスンヨン)。盛り上がりました!


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