夕刊フジに登場しました!
(2010.5.8)
5月8日の「夕刊フジ」に載りました。演芸評論家のやまだりよこさんが、取り上げてくださいました! やまだりよこさんは、「上方落語家名鑑」の著者。年間300の寄席に、チケットを買って通っておられます。5月21日の繁昌亭にも、早々とネットで買って戴きました。こんな評論家の先生は今までに知りません。中国語落語第二弾に「ごんべえ狸」を選んだのも、山田さんのアドバイスからです。ほんまにありがたいです!
今週のご推笑
露の新治
「お笑い人権高座」に「中国語落語」
歯切れのいい知的な語りで、笑いに説得力と粋な味がある露の新治。だが、大阪の天満天神繁昌亭で初めて知り、そんな巧者を大発見した人も多い。というのも、忙しい人だから。多様な顔を持ち、露の五郎兵衛一門の中でも独特の個性を放っている感じだ。
長年、全国を回って続ける「お笑い人権高座」で知る人もいるに違いない。夜間中学設立運動に関わる中で始めたもので、これは昨年、初演した中国語落語のきっかけにもなった。上海公演も成功し、おなじみの「ちりとてちん」をはじめ、日本むかし話風の「権兵衛狸」もレパートリーにして中国語で笑わせている。
大学時代、中国文学を専攻したが、50代で中国語に再挑戦してここまでやるのは凄い。中国人帰還者にも披露し、これも社会貢献につながって新治の道の一つになった。
身軽で謙虚なベテランだが、本道では得意の「狼講釈」や「紙入れ」「鹿政談」など多様な古典で、自在痛快な円熟ぶりを見せている。最近はとりわけ意欲に火が付いたふう。
一昨年から、東京の寄席のリーダー・柳家さん喬と各地で二人会を始めた。大好評で、繁昌亭での第二回(5月21日)も早々に完売。大ネタにも取り組んでいる。
「来年は還暦で少し遅めだけど、聞く人が心洗われ幸せな気持ちになるような落語をやっていきたい」と言う。どんなことでも「願生り(がんばり)ましょう」が合言葉の新治。たくさんのことをやって来た中で一筋の心が実になってゆく。佳境のこれからを見続けてほしい。
(演芸ジャーナリスト やまだりよこ)
やまだりよこ著、上方落語家名鑑
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