第十回 長徳寺寄席

さん喬・新治 東西二人会


東西競演!
長徳寺ご住職

まもなく開演
「商売根問い」・団姫
「ちりとてちん」・新治
「天狗裁き」・さん喬師匠
「ごんべえ狸」・新治
「井戸の茶碗」・さん喬師匠
お楽しみ抽選会
楽屋にて

(写真提供:東京都 SK様


【新ちゃんのへらへら日記より】

 浜松へ向かっています。団姫、さん喬師匠と三人の会です、団姫はおばあちゃんが浜松、つまりお母さんが浜松。さん喬師匠もお母さんが、静岡の出。ご縁があります。さん喬師匠は、昨日「前進座」で、弟子の喬太郎(力も人気もトップクラス)と二人会を二回興行。ほんまにすごいです。
 東京のSKさんは、それを見て、今日も追っかけをしてくれます。こちらもすごいです。また別のファンは、神戸から東京まで、二人会に行き、今日帰りがけにこちらへも来てくれます。浜松駅からバスで40分というところです。それを来てくれるのですからすごいことです。
 
この思いの強さはどこから来るのか?博多で、熱烈なさん喬ファンの話を聞いていたら「人情咄の力」だと思いました。「柳田格之進」という話がありますが、彼女たちは、うっとりとした目で「私の格之進さま」と言います。「マイ格之進」を頭の中で作り上げ、それに惚れ込んでいるのです。話芸の力です。話芸が人の心をゆさぶるのです。小三治師匠といい、柳家一門の凄さを感じます。その上に談志師匠がいて、その弟子に、志の輔、談春がいるのですから凄すぎます。
 この方々の落語に接すると、私は単なる落語ファンに戻ってしまいます(あかんがな)。まあ比べることもないので、私は私なりに願生ります!


 浜松、長徳寺寄席。ちょうど10回目。「商売根問い」・団姫、「ちりとてちん」・新治、「天狗裁き」・さん喬、お中入、「ごんべえ狸」・新治、「井戸の茶碗」・さん喬。大入り満員。大盛況!爆発する笑い!
 東京、神戸、静岡からもお客様が。ありがたい、ありがたい。「木戸1000円は安い」という声がしきりに聞こえます。住職のご好意で成り立っている寄席。本当にありがたいことです。

さん喬師匠の高座


毎年、楽しみにして戴いている、ありがたいお客様。満員御礼。

(2009.6.14) 


【みなさんからのメールより】

 「長徳寺寄席 さん喬・新治二人会」

 大阪に引き続き行ってまいりました!長徳寺の同朋会館は椅子がびっしり並べられ、満員御礼。150人以上のお客様がいらしたそうです。
 ご住職のご挨拶から始まり、まずは団姫さん。まくらから大いに盛り上がるお客様。立派に開口一番をつとめられました。二席目は新治師匠。私の後ろの席の女性がヒーヒー言って笑ってます。三席目はさん喬師匠。後ろの女性はいよいよ酸欠状態です。さらに追い討ちをかけるさん喬師匠。後ろの女性はそのまま気を失ってしまうのではないかと心配になりました(^^)
 お仲入りで開放され?客席の息も整いました。お仲入り後の一席目は新治師匠で「ごんべえ狸」。私はここですごい光景を見てしまいました!前に座っていた女性が涙を拭っているのです。笑い過ぎではなく、狸がお礼を言って後ずさりで去っていく姿を見て、泣かれていたのでした。しかも一人ではありません、他にも涙を流している方がいました。私は今まで「ごんべえ狸」はほのぼのとしたお噺として聞いていたので、涙を誘うお噺にまで昇華させた新治師匠の技量に感服させられました。あらためて、新治師匠の人情噺を聴いてみたいと思いました。きっと号泣です。
 トリのさん喬師匠は「井戸の茶碗」。気持ちの良い人ばかりが出てくる後味の良いお噺です。「天狗裁き」で大笑いさせられたさん喬師匠が今度はしっとりと聴かせてくれます。あまり焦点をあてられたことのない、屑屋さんの心情が、さん喬師匠の言葉によって髣髴としてきます。
 良い雰囲気のまま、恒例のお楽しみコーナー。新治師匠の手拭いは、全員分あるのでは!?と思うくらいたっぷり用意されてました。大いに盛り上がり、無事終了。本当に内容の濃い、あっという間の3時間でした☆ありがとうございました。

東京都 SK様】(大阪の繁昌亭に、静岡の長徳寺寄席にと、もはや新治さんの落語追っかけナンバーワンのSKさん。今回もレポートと画像を送っていただきました。)


 M様ご紹介、A様ご推薦、長徳寺の落語会に行ってまいりました。前日に吉坊の会に行き、 本当はもっと関西でゆっくりして、ポンポン山なんぞに遊びに行くつもりでしたんやけど、どうにも気になって滞在を繰り上げて、地元浜松での落語会を堪能しました。
 
しかしですよ、一筋縄では行かなかったんでございやす。私はネットで長徳寺を調べて、「おお、細江町や、お隣や」とそこへ行ったんですが、待てど暮らせど、だんれも来いへんし、時間は30分前に近づくし、お墓参りの人つかまえて、「ここちゃう!!」というのんがわかりました。早速車のナビで調べたら、おんなじ名前・字のお寺があ・・・あるんではないですかあ! うっ、うっ、近くで良かった。私は車をぶっとばかして、5分前にセーフ。
 
大きなお寺さんで、そこの会館にずらっと椅子を並べて、ほぼ満杯状態。空いてる席を探しながら前へ行ったら、一番前がぁ、ラッキイなことに私を待っていてくれはった。 ああ、やれやれ。新治の会のすごく大きな旗が何本も玄関前や、舞台の両側にも・・・。入口や舞台の上に赤い大きな提灯が何個もぶら下がり、後で新治師匠が数えはったら20本や言うてはりました。毎年6月に新治の会を開くようになって10年になるそうです。お坊さんが髪の毛えがあって、いつもつるつるの禅の坊さんしか見てないので 慣れるまで時間がかかりました。浄土宗関係は浜松では少数派どす。
 
やがて出囃子が鳴って、露の団姫(まるこ)ちゃんが、かわゆく登場。女性の駆け出しの落語家さんは皆さん一様にショートカットで、それが又良く似合って初々しくかわいい。もう3回か4回目らしくて、なかなか堂々の枕で、小噺も入れました。「あそこに行くのは坊さんでは。」「あっ、そう。」 二人、三人と増やしていきます。「あっ、そうそう。」がよかったです。 枕を8分、それから商売根問を12分。
 
いよいよ露の新治さん。やはりインフルの話題から入っていきます。18000人のご詠歌の大会が中止になった話。はい、はい、曹洞宗でんな。知ったかぶり、かまととの話、おっ、「ちりとてちん」の期待が高まる。やったぁ、ちりとてだあ。で、約20分。ちりとてちんを食べる時の見事な表情と仕草に大爆笑。ふと気がつくと、下手の幕の陰から覗くのはさん喬師匠! 大笑いの余韻を残して新治師匠退場。
 
さん喬師匠が高座に上がり、枕は落語ブームについて。落語がブームなのではなく落語関連がブーム。映画、本、TVドラマ。その証拠に、TVの落語の番組はちっとも増えてない。噺は「天狗裁き」。これも約20分。「どんな夢だった?」と聞くたびに爆笑の渦。ココの人たちは落語を聞くのが上手だ、と思わせる笑い方です、壺にはまってる、いうんかな。ココで仲入り15分。いったんポチッとね。
 
さて、仲入り後上がって来はった新治師匠、いきなりさん喬師匠をべた褒め。袖でずうっと聞いていてすごく勉強になった。話も仕草も面白い。それから「床屋さんは人が集まる」言うのから、「権兵衛狸」。夜中にトントンと戸を叩き「ごんべえ」と狸がいたずらしに訪ねて来る噺。捕まえて梁から吊るした狸と、目と目が合う所なんぞ天下一品。結局頭を剃って逃がしてやるんだけど、その夜、再び訪ねてきて、「今度は髭も当たってくれ」、いう下げ。初めて聞く噺でした。
 
次にさん喬師匠。さっきのお返し、とばかりに新治師匠をべた褒め。それも新治師匠と同じ言葉を使ってそのまま返した。いやみでなく、丁々発止のやり取りを感じ、すがすがしかった。小さん一門の定番、小さんの話を。「人に食べさせるのが好きで、5時間位の間に大盛り3食食べさせられた」とか。噺は「井戸の茶碗」でした。この話で泣けるとは思いませんでした。最後に屑屋が、浪人の娘さんを若い武士に引き合わせるよう、頼まれる。そこら辺が絶品でした。
 
今回聞いた3人は、皆さん初めての方ばかりでした。さん喬さんはずっと聞きたかった噺家さんで、やはりそれだけの価値がありました。露の新治さんは名前を聞いたことがある程度でしたが、上方落語で外してはならない一人だ、と思いました。割としっとりと落ち着いた話方をするけど、はっきり言って上手です。聞いてはじゅれは無いでしょう。
 
最後に二人高座に並んで挨拶をしてくれました。東西の話上手の落語家さんが、ちょうど真ん中あたりの浜松で研鑽し合う。そんな気持ちの良い会でした。しかも千円でした。みっちり4席とかわいいまるちゃん1席でした。しかも新治さんはぎょうさん手ぬぐい持って来てくれはって、みんなでじゃんけんして、私ももらいました。うっ、嬉しい。ああ、いい落語会でした。これから、あの二人、積極的に聞くことにします。
 M
様、A様、ありがとうございました。

【静岡県浜松市 Mさんのお知り合い様】(まるで会場の雰囲気が手に取るようにわかるレポート、ありがとうございます。また来年もよろしくお願いします。)


 今頃になって…の「長徳寺寄席」の感想です。新治さんは勿論の事、ホームページを見ていらっしゃる方にも是非伝えたいので、つたない感想ですが送らせて頂きます。
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月14日(日)に行われた『長徳寺寄席』に行かせて頂きました。font size="4">東京から浜松へ向かい、バスに乗って長徳寺へ。ご丁寧にも新治さんから地図を頂いておりましたので、迷う事なく辿り着く事が出来ました。客席はあっという間にいっぱいになり、お客さんの熱気が凄かったです。皆さん毎年楽しみにしてらっしゃるんだなぁ、と思いました。
 
開口一番の団姫さん。団姫さんの「商売根問」大好きです。ハキハキとした口調がとても耳に心地良く、ウグイスを捕まえようとするくだりでは聴いているこちらまで手首がむず痒くなりそう(笑)。
 
新治さんの「ちりとてちん」は、シュッとしてはる新治さんからは想像もつかないくらいの「びっくり喰い」での身悶えように、大笑いさせて頂きました。「ごんべえ狸」では、狸が感謝して何度も頭を下げるシーンで胸がきゅんとなりました。水車小屋での思い出(笑)では新治さんだからこその艶っぽさもあったり。何回聴いても楽しいお噺です。
 
さん喬師匠の「天狗裁き」に出て来る大天狗様がちょっとテンションが高めで、可笑しいです。人情噺でのさん喬師匠も素晴らしいですが、滑稽噺で垣間見えるエキセントリックな部分にも参ってしまいます。「井戸の茶碗」の世界とさん喬師匠が、とても似合ってらっしゃる様に思えました。紙屑屋さんが仲人となる所では目頭が熱くなりました。
 
終演後には、さん喬師匠と新治さんが並んでご挨拶をされ、長徳寺寄席が今回10回目との事で記念の手拭いを大盤振舞い!有難い事に私も手拭いを頂く事が出来て、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
 
今回、長徳寺に行く事が出来たのも新治さんや長徳寺の方々、スタッフの方々のお心遣いがあったからこそで・・・。本当に本当に感謝しております。新治さんの会は、いつも温かい雰囲気に包まれていて素晴らしいですね。その会の空気を共有出来た事が一番幸せでした。ありがとうございました。

【兵庫県神戸市 神戸より参加のpirorin様】(神戸の方が浜松に行くだけでもすごいのに、pirorinさんは、神戸から東京へ落語を聞きに行き、その帰りに浜松で落語を聞かれたという、いやはや、ご苦労様です。)


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