各地の皆さん、年度末を控え多忙な毎日だと思います。民主党政権になって、少しは良くなるかと期待したのに、とんでもないことになっていますが、三点、緊急のお知らせです。

1.まず、「高校無償化」措置から朝鮮学校を除外する動きに対して、3月14日の朝、留学同京都の青年から、大学教員の緊急署名を依頼するメールが送られてきました。内容は、政府が「朝鮮学校の教育内容が把握できない」と言っているが、すでに多くの国立大学が高等学校専修課程の基準を準用して朝鮮学校の入学資格を認め、文科省もこれを認めてきたではないかという観点から、大学教員として要請書を出そうという呼びかけでした。でも、何と締め切りは、15日というのです。早速、私も許可を得て、アドレスを存じ上げている方々に転送しましたが、その結果について本日、連絡がありました。たった2日間ですが、992名の賛同を得て、昨日、文部科学省に提出されたそうです。詳細は、次のブログに現在掲載されています。(まもなく削除されます) 

「高校無償化」措置を朝鮮学校に適用することを求める大学教員の要請書」

 その報告メールの中で、私が気になったのは、各大学が学校として受験資格を認めているという事実を文部科学省が理解していないということと、いま、文科省に「朝鮮高級学校の排除を要求する激しい電話が頻繁にかかってきている」と担当者が答えたということです。

2.次に、今日の新聞報道で驚いたのは、大阪市が、京都市に続いて、同和地区の高校・大学進学者への奨学金のうち、制度廃止後に返還免除した186人分の計3億3900万円について、02年3月まで遡って返還を求める方針を固めたと書かれていたことです。以前に、このMLでも、京都市の動きは全国に波及すると伝えてきましたが、「同和教育の先進地」と言われた大阪で、このような不当なことが、こんなに早くも行われるとは驚きです。
(参考)

3.そして、隣保館の問題。すでに京都市では、民間委託にされてしまいましたが、全国でも来年度から、国の補助金が、一括公布金になることを契機として、次々と廃止や統合や閉館になっていく動きがでています。みなさんの地元ではいかがですか。私は3点気になっています。

(1)文科省も答えているように、民主党政権になって、危機感をもった右派勢力が、いっきにファッショ化してきていると感じています。いままでは、お互いにふれなかった民主党支持団体への直接的な攻撃や、マイノリティに対して、排外主義や差別意識をむき出しにして攻撃してきていると感じています。

(2)そんな中で、上の1.や2.に対して、「国民の理解」とか「市民の共感的理解」とかいった言葉が使われますが、その「国民」や「市民」が持っている認識とは、「同和利権」や「在日特権」などといった造語に象徴される偏見と差別意識以外のなにものでもなく、それに対して、有効に闘えていない悔しさを感じています。

(3)そして、その闘えない理由とは、いまここに来て、すでに声を挙げることさえ、恐怖を感じざるを得ないような包囲網がひかれ、闘う側が、ばらばらに寸断されていることではないかと感じています。

 長くなりました。皆さん、みなさんの地元では、子どもたちはどうしていますか。部落差別を受けるようなことはいっさいなくなりましたか。今頃になって、過去に戻って奨学金を返せなんてことには、なりませんか。突然、4月から隣保館が閉鎖されるなんてことはないですか。もし、そんなことがあるとするなら、声を挙げるべき時には、声をあげないと、立ち上がるときには立ち上がらないと、自分の生き方に悔いを残すことになると思います。
 
そういう私も、なかなか街頭にたって、働きかけていくことができていません。でも、少なくとも皆さんに呼びかけることはしたいと思って発信しました。長文失礼しました。


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