東京にて初の本格的独演会!
2月16日(土) 東京都中央区 お江戸日本橋亭
「東京初独演会大成功!!」
2月16日、新治師匠の東京での初独演会「第一回まいどおおきに露の新治です」が、お江戸日本橋亭にて行われました。この日は北風も強く、前日の雪の影響か、骨身に沁みる寒さでした。それでも開場の1時間前からすでにお客様が! 自由席なので、皆さん張り切って早めに来てくださいました。開場20分前には長蛇の列! 凍える身体を揺らしながら「まだですか〜??」と待たれてました。
表では、池田進先生寄贈の幟がお客様をお出迎え。中ではリハーサルに燃えている新治師匠と下座担当の方々。時間通りに開場し、やっと暖かい屋内へご案内。会場はあっという間に満席!
プログラムには「開口一番」とありましたが、出てきたのは前座さんではなく、本日の主役、新治師匠。
待ちに待っっていたお客様たちは一気にヒートアップ! 「夢にも思いませんでした。東京での大独演会です」 拍手喝采!! 「おそらく今日が私のピークだと思います」 一席目は「つる」。
軽いネタではありますが、新治師匠は「つるが一番難しい」とおっしゃってました。笑いの連続で会場が一気にあたたまります。二席目はさん喬師匠のお弟子さんのさん若(さんじゃく)さんです。ネタは「悋気の独楽」。さん若さんの定吉は可愛らしく、おかみさんの焼きもちも微笑ましい、明るいなごやかな雰囲気に。三席目はネタ出しもされていた「冬の夜噺・雪の戸田川」。五郎兵衛師匠が先代の正蔵師匠に教えてもらい、露の一門では新治師匠だけが五郎兵衛師匠にお稽古してもらったという大切な噺です。「笑いがまったくない噺です」と断ってから、場面は真冬の戸田川へ・・・。
この噺はほとんどが次郎兵衛とお紺の掛け合いですが、新治師匠は感情豊かにじっくりしっとりと進めていきます。二人が再会できて良かった、ほっとしたのも束の間、次郎兵衛によるひどい仕打ちが始まります。下座も三味線、笛、太鼓、ツケと総動員。クライマックスでは客席の照明を消して恐怖心を煽ります。高座の新治師匠だけが浮かび上がる。陰惨な出来事も、雪がすべてをかき消すように降り続きます。「醜きものも、美しきものも、白一色に、戸田の川原は、雪でございます・・・」 幕が閉まり、万雷の拍手。
中入り後は、気分一転、180度雰囲気を変えて日本一明るいご夫婦の登場☆
新治ファンにもお馴染みの「めおと楽団ジキジキ」のお二人です。今回も会場を縦横無尽に、お客様をどんどん巻き込みます。初めて見た方は衝撃だったのではないでしょうか!? 町田のご住職ご一行は手をたたいて大喜び。
また一気に会場があたたまったところで、最後は新治師匠で「井戸の茶碗」。さん喬師匠の十八番で、大切にされている噺です。人柄の良い人しか出てこない、聞いていて心晴れやかになるお噺です。さん喬師匠が新治師匠へオススメしたのも、新治師匠のお人柄にピッタリだからでしょうか。昨年ネタおろしされたばかりですが、すでにさん喬師匠のものとはまったく別物。新治師匠らしいクスグリがたくさん入って、楽しい一席となりました。写真はまくらで髪の毛の話をしているところ。
会場から出てくるお客様の頬は紅潮されて、外の寒さが気持ち良かったのでは。お見送りに出てきた新治師匠はお客様から次々と声をかけられてました。
開場前に「寒い〜!早く開けて〜!」と言っていた方が帰り際に満面の笑みで「待った甲斐がありました!」と言ってくださって、ほっとしました。新治師匠の落語と笑顔が、寒さで凍りついていた心を優しく溶かしてくれたようです。
プログラムにさん喬師匠からのお祝いの文章を載せさせていただきました。七五調で新治師匠のことを見事に表現されていて、愛情もたっぷり感じるステキな贈り物です。来られなかった方々にもぜひ見ていただきたいです!
「真面目で素直で綺麗事 噺のテンポは江戸風の 上方仕込みの色悪が ちょいと扇子を斜に構え 「ほな一席」と喋り出す 母は歌舞伎に流れくむ 江戸の稲瀬の花川戸 父は船場のど根性 江戸と浪花の清む水の 流れ見事な一人会 春の船出の日本橋」
次回は9月9日です。会場は今回の倍の広さになる内幸町ホール。ゲストは寄席で人気の紙切りの名人、林家正楽師匠です! 受付は7月1日からです。詳細はまたあらためてお知らせします。今回いらした方、来られなかった方も、ぜひご参加ください☆
【露の新治東京事務局(東京独演会窓口)】
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